前々から????と思っていたが「疲れすぎて眠れぬ夜のために・・内田樹」を読んでいて
すとんと腑に落ちたことがある。
利己的に生きる、ということだ。
ところで、昭和の名人、古今亭志ん生の落語に「黄金餅」がある。
息子の志ん朝や談志も演じているけれど、個人的には、やはり、志ん生のがいちばんいい。
で、この前、久しぶりに聴いた。
あらすじだけ追いかけると、とても、映像化できないような陰惨きわまりない描写もでてくる。
限りのない欲や、よいこともすれば悪いこともする、・・といった、人間の持つ「業」みたいなものが、話しの中に盛り込まれている。
西念坊主が亡くなり、葬礼を長屋で出してやろうということになって、大家が主人公の金兵衛に云う。
「他人(ひと)にするんじゃねえ。みんな自分にするんだ」
はじめて、この咄をはじめて聴いたときから、強く印象に残っている言葉だ。
「利己的」とは、この科白そのものだと思う。
「他人(ひと)にするんじゃねえ。みんな自分にするんだ」
ちなみに、志ん生の黄金餅 ↓ ↓