土木建設業に従事していますが、専門分野のことは少なくて、昭和のこと、故郷・徳島のこと、延岡のこと、雑多なことを自分の記録として日記代わりに書いています。St.3bの「がんサバイバー」でもあります。
 日々(いや、気のむくままに)読み書き
10年前の口頭試験
2012-11-07-Wed  CATEGORY: 技術士二次試験
歯が痛い。ずっと痛みは続いているが、辛抱の限界に近づいているので、昼休みに歯医者で抜歯をしてもらった。よけい、痛くなった。と思ったら、徐々になくなってきた。
こうやって、1本、また、1本、そして1本と、加齢とともに、歯が失われていく。まるで、秋の枯葉みたいだ。


 今、技術士筆記試験に合格した人が、12月から1月にかけて東京で行われる「口頭試験」の準備をしている頃かなと思う。
 私も、技術士の口頭試験は2回ほど受けたことがある。二回とも、運良く、合格だった。


 10年前、はじめて受けたときは、緊張しまくっていた。

【試験会場のホテルの窓からの風景】
tokyo

 

 シングルルームのベッドを取り外した待合室に案内された。狭い部屋にはすでに7,8人の受験者が折りたたみ椅子に座って居た。全員が押し黙り、張りつめた空気の中、自分ひとりだけが緊張しているように思えた。

 周囲の受験者は、きちんとスーツを着こなしていて「僕は、大手企業に勤める優秀な技術者だ」みたいな雰囲気を漂わせいた。私は、なんとなく圧倒されかけていた。

 そっと左手の脈を取ってみた。5秒間における心拍数は10を数えた。
 こんな調子で受けられるだろうかと思うと、よけいに緊張が増した。
「これでは、いかん」

 ふと、周囲の人たちを見回してみた。瞑想している人、深々とため息をついている人、紙片を広げて何やらブツブツと唱えている人、鞄からペットボトルを取り出しては何度も飲んでいる人、ほとんど全員が私と同じように緊張している様子がありありと見えた。年輩の方も若い方も、ピンピンに張り詰めているようだった。

 私は、みんな自分と一緒だと思うと、だんだんと気持ちは落ち着き、緊張感も緩和されてきた。

 案内係りの、きれいな女性から呼ばれたときには「はい!」と元気よく返事をしたものであった。


 二回目は、数年後、総合技術監理部門で口頭試験を受けた。
 前夜、気のおけない友人と飲んで語っていたせいなのか、二回目ということで慣れていたのか、とにかく気持ちに余裕があった。
 広い待合室の他の受験者たちも、複数回の受験者みたいな雰囲気で、落ち着いた雰囲気のなかで静かに待つことができた。




 口頭試験の試験官は、二人いる。私の、乏しい経験では、つっこみと受けの役割になっているのかなと思った。つっこみの試験官は、返答に窮するような厳しいものを投げかけてくる。

 私の場合は「あなたは(地方の中小)建設会社の方でしょ。技術士なんか必要ないのではないですか」「技術士では仕事は取れないでしょう」などと云われた。

 いきなり、受験したことそのものを否定してくるのだった。

「これこれこういうことで必要です」と反論みたいに答えると、大げさに首を傾けて「そうかなあ、そうは思わないけどなあ」と云われる。

 少々、頭に来たので反論しようとしたら、隣の試験官が「はい、これは、そこで終わり」みたいな感じで別の質問をされて、その場は終わった。自分は、横に居た試験官が助け舟を出してくれたように思い、ひそかに感謝したものであった。

 突っ込まれても頭に血を登らせてはならないのだ、と知った。


 口頭試験というのは、東京という大都会で普段と違った雰囲気の中で行われる。特に、地方の片田舎に住んでいるものは、非日常の空気のなかで、飲まれないように、いかに日常を取り戻して対応できるかが、鍵になると思う。
 
 ひょっとしたら、口頭試験制度は、いつもと違った状況下におかれても、冷静かつ合理的に対応できるか、ということも観られているのかもしれない。(私は、もう少しで、文句いうところだった・・)
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