土木建設業に従事していますが、専門分野のことは少なくて、昭和のこと、故郷・徳島のこと、延岡のこと、雑多なことを自分の記録として日記代わりに書いています。St.3bの「がんサバイバー」でもあります。
 日々(いや、気のむくままに)読み書き
蛇谷川その2
2013-05-20-Mon  CATEGORY: 未分類

先日は、上流部まで行き、三面張りの区間に下りて谷川の中を歩いてみた。

護岸

両岸は、間知石の空積となっている。

念のため説明するが「間知石」は「「まちいし」とはいわない。土木の専門用語(?)で「けんちいし」という。

なんで「けんちいし」というのかは知らない。ついでにWebで調べるてみると「6つ横に並べると1間(約180cm)になることから名付けられた」と書かれていた。

空積というのは「からづみ」といって、今は使われなくなった死語のひとつだ。これも土木の専門用語で、「目地にモルタルを充填する場合には練積(ねりづみ)、何もしない場合には空積(からづみ)という」となる。



無名の職人がノミとハンマーで凝灰岩を削りながら調整して積み上げて施工したのだ。



このようなきれいな護岸を見ると、宮本常一が「庶民の発見」で書いていた一文を思い出す。



「金をほしうてやる仕事だが決していい仕事ではない。・・・泣くにも泣けぬつらいことがある。子供は石工にしたくない。しかし自分は生涯それでくらしたい。田舎をあるいていて何でもない見事な石のつみ方をしてあるのを見ると、心をうたれることがある。こんなところにこの石垣をついた石工は、どんなつもりでこんなに心をこめた仕事をしたのだろうと思って見る。村の人以外には見てくれる人もいないのに・・・」と。「やっぱりいい仕事をしておくのがいい。おれのやった仕事が少々の水でくずれるものかという自信が、雨のふるときにはわいてくるものだ。結局いい仕事をしておけば、それは自分ばかりでなく、あとから来るものもその気持ちをうけついでくれるものだ」。



谷の所々には「床止め工」があり、脇に銘板が設置されていた。
銘板


 みると、昭和28年から29年頃にかけて施工されたということがわかる。私が生まれたのは昭和27年だから同級生といってもいいだろう。護岸として大規模な出水にも崩れることなく半世紀以上にわたり機能しているのだ。

どこにでもある日本の風景だが、これも「土木遺産」の一つだ。



スポンサーサイト
ページトップへ  トラックバック0 コメント0
コメント

管理者にだけ表示を許可する
 
トラックバック
TB*URL
<< 2017/04 >>
S M T W T F S
- - - - - - 1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 - - - - - -


余白 Copyright © 2005  日々(いや、気のむくままに)読み書き. all rights reserved.