土木建設業に従事していますが、専門分野のことは少なくて、昭和のこと、故郷・徳島のこと、延岡のこと、雑多なことを自分の記録として日記代わりに書いています。St.3bの「がんサバイバー」でもあります。
 日々(いや、気のむくままに)読み書き
脂身
2013-07-18-Thu  CATEGORY: 食べ物
「肉」といえば牛肉をさす。なかでも、牛肉の脂身がいちばん好きだった。



 母に頼まれて肉屋さんまでお使いにいくと、計量器の上に薄い木の皮でこしらえた「舟形」の容器に肉を入れてくれる。いちばん最後に、肉の上に脂身を載せてくれるのだ。この脂身が最高にうまいのだ。



 貞光町内には、金井精肉店と尾花精肉店の二つの肉屋さんがあった。肉を口にする機会はめったになかった。
年に数回ぐらいだったろう。

 牛肉の代りとして食べられていたのが鯨の肉だ。今は、反対に、鯨肉を食べる機会はほとんどなくなったが、当時は庶民の食べる哺乳類系動物性蛋白質の代表は「クジラ」だった。

 WEBで調べてみると昭和35年の100g当たり価格は、鯨肉13円、牛肉55円、豚肉64円、鶏肉48円。
 鯨肉が安いのがわかる。

 焼肉缶詰の中身も鯨肉であった。



 鯨肉は淡泊で、少し硬くて、牛肉のほうがはるかにうまいのだ。そして、牛肉には、あの脂身がついてくる。



 脂身に火を通すとだんだんと透明度が増して柔らかくなる。口の中に入れると「ほろっ」ととろける。子供の自分はこれを食べるのがいちばんの楽しみであった。



 長じてからも脂身が大好きで、こればかり偏って食べていたことがある。酒をがぶがぶ飲み、脂身ばかりを食べ、たばこをすぱすぱと吸っていた。


 知らないうちに、体に異変が起きていたのも、仕方ないなあと思うのだ。



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