土木建設業に従事していますが、専門分野のことは少なくて、昭和のこと、故郷・徳島のこと、延岡のこと、雑多なことを自分の記録として日記代わりに書いています。St.3bの「がんサバイバー」でもあります。
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貞光劇場。
2009-05-11-Mon  CATEGORY: 地域社会
  かねてからの念願であった「貞光劇場」をたずねてきた。

「寅のような男がふらふら歩いていたら似合う町」。

 と、山田洋次監督に言わしめた町、貞光町(つるぎ町に改名)に、それはある。

 昭和七年に開業されて以来、今も、営業を続けている国内屈指の現役の「映画館」だ。

 私が、4月29日に行ったときは「成人映画」を上映していた。入場料1000円を支払って入った。

 チケットはなかった。1000円札1枚を手渡して入る。料金の受け取り、映写、すべて館主ひとりでまかなっている。

 館主に「写真を撮らせてもらってもいいですか」と許可を得、思いつくまま撮らせていただいた。

 「あんな。中の映画は撮ったらいかんけんな。法律がうるさいきん。」 と、盗撮禁止のポスターを指差す。

 「はい。わかりました。絶対に撮りません」と答えて観客席に入った。暗闇に目が慣れて、場内を見回すと、お客の姿は一人も見当たらなかった。

 他のお客がいたら撮影など、もってのほかだが、幸い、今回は、私ひとり。少し遠慮の気持ちも働いたが、チャンスは今回しかない、と、ストロボをたいて館内を撮影した。
 
 【館内のポスター】
 劇場のポスター


 一通り撮影してから、外に出て、館主と昔の話をさせてもらった。

 以前は、脇町にある「オデオン座」。美馬町の喜来にあった「美馬劇場」、そして当館の三つの映画館を経営されていて、今は、貞光劇場だけを経営されている。

 「偏屈者」。

 館主は、どこにでもここにでも居るような、フツーの変わり者ではない。

 名うての「偏屈者」だ。頑固、偏屈、狷介・・といった言葉が似合う人だ。

 しかし、偏屈者だからこそ、シネコン全盛の時代に、人口一万人足らずの田舎町で、今も、毎日、映画をかけ続けているのだ。

上映時間は、13:00から22:00まで。体調が悪いとき以外は、年中無休だ。

 後継者は、多分、居ない。館主の代で歴史を閉じるのだろうか。

 願わくば、いつまでも健康を維持されて、少しでも永く、営業してほしいなあ、と思う。

「ありがとうございました。今日は、これで失礼いたします」。

 ちょっと寂しげな表情が浮かんだように思えた。

 「すみません。連れを待たせているものですから。また、機会があったら来ます」と挨拶して出た。

 外には、手押しポンプの井戸がぽつん。

 その横の、コンクリートで叩いた広場は、かつてのローラースケート場だ。

 「もっと居たい」と、こころを残しながらも、貞光劇場をあとにした。



 多分、4月29日の観客動員数は一名。売り上げは1000円だったにちがいない。

 【スライドショー】・・・・・・ぜひ、ご覧になってください。ほんと、今どきの映画館じゃ、ありません。存在自体が奇跡のような映画館です。
 画像をクリックするとPicasa Webアルバムに飛びます。

 



 【追記】

 ①48年も昔。入り口付近の、人の居ないすきをうかがって、無賃で侵入して映画を見たことがある。上映していたのは「月光仮面」。見つかるかもしれないとドキドキしながら見たものだから、筋書きも覚えていない。ふと、そのときのことを話ししようかなと思った。しかし、館主の真剣なまなざしを見つめていると、いらんこと言うと怒鳴られるかもしれない、と恐くて告白できなかった。

②今の私の「映画好き」の原点は貞光劇場にある。小さい頃、よく父に連れられて貞光劇場で映画を観た。旗本退屈男。水戸黄門。赤穂浪士・・。石原裕次郎、小林明。モスラ、ゴジラ・・。

③地元紙、徳島新聞による、貞光劇場の紹介記事は ここ




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コメント

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コメント | | 2009-05-14-Thu 22:27 [EDIT]
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コメントG3(じーさん) | URL | 2009-05-14-Thu 23:15 [EDIT]
cb72type1さん。

 私も、なんで「虹をつかむ男」の舞台が現役の貞光劇場じゃなかったのか、腑に落ちません。
 あの映画は見ましたが、少し、がっかりしました。貞光劇場なら、よかったのに・・。

 
コメントSadamfifteen | URL | 2009-09-05-Sat 04:18 [EDIT]
無賃進入で「月光仮面」を見たというところで、驚きました。私も当時の悪友に手引きされ、北側のポスター置き場から侵入して、「第二話サタンの爪」を見ようとしたものです。小学校4年生くらいのころでしょうか。館主に見つかって、すぐつまみ出されました。当時からすでにふだんの入館者は少なかったので、すぐばれたのでしょう。まだ伝助さんの時代でしたね。当時はみんなから一富士さんと呼ばれていました。藤本さんが屋号を一富士、二鷹、三茄子から発想してつけている。松竹のトレードマークも連想させますし、全国区でも通用するネーミングです。。最盛期の貞光のレヴェルを証言していると思います。旅館や飲み屋の屋号でも気の利いたのが結構ありました。貞光では小学生、中学生が映画館に立ち入ることは禁止されていましたね。学校全体で見に行く場合か、親と同伴でなければ町では映画を見られませんでした。それで中学生になってからは、仲間と自転車をこいで、脇町へ見に行っていました。だから「泥だらけの純情」とか「光る海」とか、船木一夫の青春ものとかは、脇町で見ました。ただ「キューポラのある町」は貞光劇場の看板で見た記憶がありますが、映画自体はずっと見る機会がなく、10数年前にテレビで見て、北朝鮮への帰国運動を扱った映画だったことを知りました。映画館への入場を中学生に禁止する措置が本当に良かったのか、多少疑問に思うゆえんです。当時はポルノを上映することはなかった、そもそもポルノというカテゴリーは存在しなかったと思います。ただ「紅楼夢」だか「紅閨夢」だかというタイトルは記憶があって、「おまえたちがあんなものを見ると、眼を回すぞ」と体育の先生が言っていたのを思い出します。それほど「十八禁」映画の上映は、稀だったはずです。
コメントG3(じーさん) | URL | 2009-09-05-Sat 09:02 [EDIT]
Sadamfifteenさん。
 >小学校4年生くらいのころでしょうか。
私と、同年代の方のようですね。
私は、小学校三年生でした。月光仮面を見てから、調子にのってすぐそのあと「貞光会館」にも侵入しました。映画は、三船敏郎主演の「日本誕生(?)」でした。しかし、小学校4年から6年生が先生に引率されて観ていた映画だったようで「これはいかん」と飛び出た記憶があります。
 >貞光では小学生、中学生が映画館に立ち入ることは禁止されていましたね。

 当時は夏休みなどで「許可映画」というのがあって、映画を見に行くときは、学校に行って「許可券」をもらって観に行ってましたね。
私は、父が映画好きで、よく連れていってもらっていました。しかし「モスラ」などは、友達と二人で、怒られるのを覚悟で観にいきました。

おっしゃるように、十八禁の映画的なものは、ほとんどなかったですね。高校生の頃になって、ドキドキするような題名のポスターが貼られるようになってきました。

コメントpeach | URL | 2010-04-14-Wed 00:34 [EDIT]
はじめまして。
私のブログで貞光劇場を紹介したのですが、
中の撮影はできなかったので、
このブログにリンクをはらせて頂きました。
不都合であれば、後連絡下されば削除します。
事後報告ですみません。
よろしくお願い致します。
コメントG3(じーさん) | URL | 2010-04-14-Wed 12:52 [EDIT]
peach様。
 貞光町のご紹介ありがとうございます。

 貞光劇場の写真、どうぞ、ご自由にしてくたださい。
トラックバックとURL記載のお願いなのですが・・・
コメントむにゅ | URL | 2011-09-20-Tue 18:31 [EDIT]
はじめまして。貞光劇場で検索してたどりつきました。先日、貞光劇場に行ってみたのですが、あいにくと休館でした。
後日、ブログにアップロードする予定なのですが、こちらの記事にトラックバックと、あと、ここのURLを記載してもよろしいでしょうか?
こちらのブログに詳しいことが書いてありまsっていう風に・・・
ご了承いただければ嬉しいのですが・・・
コメントG3 | URL | 2011-09-20-Tue 23:04 [EDIT]
むにゅ様。

 リンクフリーですので、ご自由にしていただいて結構です。
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貞光劇場
トラックバックむにゅ’s のぉと 2011-11-07-Mon 10:45
徳島の貞光町にある映画館。 昭和7年(1932年)に町民有志で建てられたそうな。 行ったついでに映画でも見ようと思ったのだが、 たまたまその日はお休み・・・                 ...  [続きを読む]
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